今日はドローイング1点です。
新宿の夜明け
これといって深い意味は無いのだけど、
上京して一番初めに目に入ってきた光景で
なんだか異様に印象に残っているので、描いてみた。
夜行バスで新宿に着いて、
地下鉄に乗り換えるため、地下に下りていくと、
こんな感じの景色が広がっていた。
通路の両端に、へばりつくようにホームレスの方々が
雑魚寝していて、そのうち何人かはちょうど今しがた
起床したところらしく、けだるそうにダンボールの寝具を
片付けていた。
通路の天井は異様に低く、
空気もどこか湿気を帯びていて、
ひつこく体にまとわりついてくるような、
陰気な感じのするものだったのを覚えている。
そんな中で、響くのは自分の少し早足気味の
なんだか場違いな感じのする足音だけで、
もしかしたら、その印象は、ホームレスの方々も
同じくしていたのかもしれないが、
そして、多分それが原因なのだろうと思うのだけれど、
ホームレスの方々の視線はいっせいに
自分の方へ向けられた。
初めての土地という不安もあわさって、
そのときの印象がひどく非現実的なもので、
なんだか夢を見ているような不思議な感じがした。
今でもふと、時々思い出す光景。
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